2020年2月以降から、急激に注目を集めているリモートワークですが、どのようなものなのかが気になっている担当者は多いことでしょう。経営者や現場のマネージャーに限らず、最前線で業務を担う方々にとっても、もはや無視できなくなりつつあります。新型コロナウイルス肺炎という未曾有の事態ではあるものの、「本当に自社でリモートワークが可能なのか」について不安になる人が多いのは想像に難くありません。

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しかし、リモートワーク自体は、実は過去より国を挙げた課題のひとつである「働き方改革」の一つの取り組み方法として挙がっていたものです。この記事では、新型コロナウイルス肺炎がきっかけで注目を集めているリモートワークにいったいどのようなメリットやデメリットがあるのかを解説します。リモートワークにおける「3つの気を付けるべきポイントとは?」を動画にしてあります。こちらからご確認下さい。

新型コロナウイルスの影響で再度注目の集まるリモートワークとは

2020年に入り、中華人民共和国武漢市で新型コロナウイルス肺炎が急激に広がり始めました。1月の段階ではほとんど注目されてはいませんでしたが、2月に入り急激に中国各地、そして世界各地へと感染が拡大。2020年3月現在では、最悪の事態と考えられていたパンデミックが目前となったことから、以前から「働き方改革」にてリモートワークを導入していた企業もありましたが、政府の主導により日本国内でもさらにリモートワークが注目を集めています。

リモートワークとは、そのまま翻訳すると「遠隔業務」となり、その名称のとおり、会社ではなく自宅などで実際の業務を行うことです。こうしたリモートワークは、インターネット環境が整い、クラウドやグループウェア、SaaSなどを活用したIT化を享受しやすい環境となったため実現しました。

つまり、リモートワークはPCを使った業務が中心の企業や部署と非常に相性のいい働き方ということです。

エンジニアや営業、事務業務など、PCを主体とした仕事の部署では、連絡手段や業務フローさえ整っていれば、すぐにでもリモートワークへ移行できる可能性は高いはず。新型コロナウイルスの感染拡大前から、一部の企業が柔軟な働き方を実現するために活用していただけではなく、フリーランスなどでは多くの方が実現しています。winactorなどの業務自動化ツールが普及したのも一因としてあります。

感染拡大のためにリモートワークはとても有効な働き方

そして今注目されているのは、もちろん新型コロナウイルスの感染拡大を防止する手段としてです。自宅にいながら会社にいるのと同じ仕事ができるわけですから、不用意に外に出ずに済むため、その分だけ感染の恐れは少なくなります。今回の新型コロナウイルスは、感染力や経路も詳細な点が未知の部分が多く、最悪は社内で集団感染へと発展する恐れも否定できません。

たしかにリモートワークへ踏み切るのは、生産性の低下を含めて勇気のいることですが、社内で集団感染・クラスターが発生してしまえばより甚大な被害となるはずです。とくに感染拡大の著しいエリアの企業は、可能であればすぐにでもリモートワークの推進を検討したいところでしょう。

リモートワークのメリット

リモートワークを積極採用している企業はまだ少なく、どのようなメリットがあるかがあまり認知されていないようです。もちろんリモートワークには、マイナスな面もありますが、それと同等以上のメリットがある点は理解しておきたいところ。新型コロナウイルスとは切り離して考えても、活用の仕方次第で新しい働き方を実現できる可能性があります。

メリット①「仕事に場所の制約がなくなる」

リモートワークを採用すると、仕事に「場所」という制約がなくなります。

自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、PCとインターネットさえあれば業務が可能。極端に言うのであれば、海外にいたとしても全く不自由なく働くことさえできるでしょう。リモートワークでは、主に家庭などのインターネット回線とPCで業務を行います。活用するのは、いつも使ってるソフトやグループウェア、イントラなどです。

連絡手段はグループウェアのほかにも、チャットワークやSlackTeamsONCalling(コーリング)の業務用のメッセンジャーが主体となるケースが多くなります。時には会議などで通話が必要となるケースもありますが、Skypeやhang outなどをはじめ、多人数で通話できる無料ツールはいくらでもあるので心配ありません。現在では「オンライン商談」専門のツールなどもあるため、営業さえもPCとインターネット環境があれば可能です。

メリット②「移動時間が削減できる」

リモートワークに移行すると、移動時間が削減できます。

首都圏をはじめとした都市部では、人によっては1時間以上の通勤時間を要する方もいるでしょう。こうした方々が2時間もの時間を削減できることは、非常に効率的だと言えます。

メリット③「時間の配分を自分で調整できる」

会社という環境にいる場合、労働時間は労使で定められた時間が基本です。この場合、集中した仕事の時間を確保はできるものの、柔軟な時間配分は困難なもの。

しかしリモートワークになった場合、自己責任は伴いますが、時間配分を自分で柔軟に設定できます。

もちろん基本は所属する組織の規定に沿った仕事が基本ですが、これまでにはなかった柔軟な働き方も実現できるのです。

リモートワークのデメリット

リモートワークには、数多くのメリットがありますが、当然デメリットがあることも忘れてはなりません。今回の新型コロナウイルスの問題でリモートワークに移行し、成功させるためにはメリットだけではなく、デメリットもしっかりと把握しておく必要があります。

デメリット①「リモートワークができない業務もある」

リモートワークは、どんな企業・部署・人でも採用できるわけではありません。現場での実務を伴う仕事では、リモートワークができないケースもあります。

たとえば購買や出荷作業や、実際に物理的な業務を伴う業務などでは、リモートワークは不可能です。また業務フローが安定しておらず、対面でのコミュニケーションが不可欠な組織の場合も、リモートワークを無理に推進することで生産性が下がる恐れもあります。

デメリット②「管理がむずかしくなる」

リモートワークでの業務を推進すると、さまざまな効率化ができる反面として、各社員・スタッフの管理がむずかしくなる点は否定できません。その場にいないことから、極端に言うのならサボっていてもわからないのです。

何をやっているかを逐一チェックすることはできませんから、評価は「成果物」を中心に見なければならないでしょう。成果物や実績で評価されることを望む社員には良い影響がありますが、成果物ではなく「努力」や「働いている姿」などを軸にした評価を望む社員には、悪い影響を与えることもあります。リモートワークでの管理は「見える化」をいかにするかが重要です。

デメリット③「自己管理がむずかしい」

社員・スタッフ側の問題とはなりますが、リモートワークでは徹底した自己管理が求められます。自己管理ができる人には、何の問題もありませんが、自宅などの居心地のよい場所にいることで、まったく仕事が進まないといった人も出てくるはずです。こうした社員・スタッフが、いかにモチベーションを保てる仕組みを作るかが、リモートワークを成功させるポイントの一つだと言えるのではないでしょうか。

まとめ

2020年に始まった新型コロナウイルスによる未曾有の事態。感染拡大を防止するために、対策のひとつとして注目されているリモートワークですが、メリットとデメリットがそれぞれ存在します。

デメリットを考えると、なかなか採用に踏み切れない企業もあることでしょう。しかし社内での集団感染の恐れなども考えると、早めに決断することが大切です。また今回の1件で成功できれば、新しい働き方や生産性の高いマネジメントを確立するチャンスとも言えます。